軽自動車のJB23ジムニー、運転席の左側にはアームレストがなく、高速道路などの長距離運転では左手が疲れてきます。
ハンガリーのRati製のアームレスト"Armster 2" がネットでの評判が良く、作りも良さそうで喉から手が出るくらい欲しいのですが、私の小遣い額を上回っていて今すぐ入手できそうにありません。
まずはアームレストのうれしさを確かめてみよう!と思い、見栄えは二の次でサクサクと自作してみることにしました。
自作コンセプト
①一番のねらいはシフトチェンジしなくていい高速道路での走行時にヒジを置けることです。自然な位置にヒジを置けて、その時の手のひらはトップギアに入っているシフトレバー上に置けるようにします。
②次に大事なのが、街中走行時のシフトチェンジの邪魔にならないようにすることです。シフト操作時にヒジが当たらないように設置します。
③せっかくアームレストをつけるので、中に収納スペースも作ります。
④そして急ブレーキなどでアームレストが車内で飛んでケガをする事がないように、しっかり固定します。ポリシーとして車両の見える部分に穴はあけないようにしているので、何かに引っかけるか両面テープを使って、固定を実現します。
構造を考える
構造を決めるにあたって、コンセプトの①と②を両立するために、アームレストの可動機構が必要になります。
アームレストを跳ね上げるかスライドするかの2択ですが、跳ね上げ式は急ブレーキでも落ちてこない構造実現に手間がかかると判断し、スライド式とします。
スライド式のヒジ置き面は、その下に設ける収納スペースのふたを兼ねるようにして、コンセプト③も実現します。
コンセプト④の固定については、減速Gに耐えられることを最重要項目とします。アームレストをコンソールの後面に固定できればいいので、下の図のようにコンソールと床面の間に金具を差し込みます。
コンソール上面は両面テープで固定して、アームレストが前後左右にずれないようにします。
作ってみました
工作レベルで作るので、簡単に加工できる木の板を使います。
車と人(=私)に合わせて寸法を決めてボックス形状を組み上げたら、缶スプレーで黒色に塗った後に見える面だけフェルトを貼り付けます。
ヒジ置き部のスライド構造には引き出し用のアイワのスライドレールを使いました。
閉じている状態での固定には家具の磁石部品を使います。
完成した全体写真も紹介いたしますが、普段見えない部位は多いに手抜きをして作っているので、見苦しい状態です。
裏面に木でつけた凸形状は、コンソールのカップホルダー凹形状に嵌るようにして、組付け後のズレ防止の役割を持たしています。
車に取り付けました
まずは、アームレストを使っていない時の状態を紹介します。
上にのせているペリカンケースの底面には磁石をつけて、ヒジ置き面につけた鉄板に磁力で固定しています。
次に、アームレストを使うために前に出した状態です。
上と下の写真で、シートサイドとアームレストの位置関係の違いが見てとれます。
ヒジ置きとして使う時は、磁力で固定しているペリカンケースも使って、ヒジがのる面の位置と高さを微調整しています。
私の体形にあわせて作ったため、シフトチェンジスペースとアームレストの機能が絶妙な位置関係で両立しています。
高速道路での長距離走行でも腕が疲れにくくなったばかりでなく、軽自動車では貴重な追加の収納スペースをつくることができました。