ハンモックを設営するときに、高さや角度調整が、なかなか上手く決まらない!という経験、ありますよね〜!?
そんなハンモックの設営時に活躍する、軽くて手のひらに収まる大きさにもかかわらず、長さが楽に調節できる、ウーピースリング(Whoopie Slings)の使い方や作り方を紹介いたします。
ウーピースリング(Whoopie Slings)とは
バックパックスタイルなどの軽量な荷物で、ハンモックキャンプを楽しむ時に便利なのが、高強度な素材で作られたウーピースリングです。
その使いやすさと、軽量コンパクトな収納性から、海外では長距離トレールをハンモック泊をしながら移動するような場合に、よく使われています。
材質
ウーピースリングの素材としてよく使われているのが、超高分子量ポリエチレン(Ultra High Molecular Weight Polyethylene)繊維のDyneemaを、筒状に編んでつくられた7/64" (約2.8mm)径のAmsteelロープです。
小型ATV(4輪バギー)のウインチコードにも使える材質なので、こんなに細くてもハンモックと人の重さには充分に耐えられる強度があります。
ウーピースリングの構造
Amsteelロープは筒状に編んだ中空のロープなので、テンションを抜けば中空径が広がります。
その特徴を活かして、ロープの端末を折り返して中空部に通し、自在に大きさを変えられる輪を作ることができます。
輪を作った外側のロープを引張ってテンションをかけると、外側のロープ径がギュッと細く締まるため、その中を通したロープは動かなくなり、輪の大きさがしっかりと固定されます。
輪の大きさ(ロープの長さ)を調節したい時は、外側のロープのテンションを抜けば、中のロープが動かせるようになるので、簡単に調節できます。
上の写真は画像に収まるように、③の調節する側の輪の大きさを小さくしています。
実際に使う時には、
- まず③の輪を大きくして(全長を長くして)、
- 両端末の輪をカラビナなどを使ってハンモックと木(に巻いたストラップ)に接続して、ハンモックを仮設置したのちに、
- ②を引っ張って長さを調節
の順番で、超絶簡単に調節できます!
ウーピースリングを自作するときの手順
材料となるAmsteelロープは、リール売りが多いので、ウーピースリングに必要な長さだけ購入できる機会は、それほど多くありません。
通販サイトで検索して、数店舗見つかるかればラッキーかな?
もし運良く入手できた場合は、ワイヤーカッターと、Amsteelロープより少し大きめの径で先が細くなっている串状の棒があれば、自分好みのウーピースリングを自作できます。
輪の作り方
- Amsteelロープの中間の、輪にした時に二重に束ねる部分に棒を刺して、中空径を広げておきます。
- ロープの先端をテープ留めして尖らせておき、棒の先端に添わせるように、広げた中空部に入れていきます。
- 棒に沿って、ロープの先端を全て通したら完成です。
端末のほつれ防止
端末の処理方法は、輪の作り方と同じです。
ロープの端末付近に小さな輪を作っておいて、輪をさらに小さくしていき、折り返し部の全てを中空内に収めてしまいます。
ちょっとした工夫の紹介
ウーピースリングの調節可能な輪は、勢いよく長さ調節しようとすると、二重になっている部分に輪が全て入り込んで、輪がなくなってしまうことがあります。
このような事故を防止するために、輪の部分や端末に、中空部に入ってしまわない大きさのものをつけておきます。
私は普通のガイライン用ロープ(オレンジ色)で小さな輪をつけておきました。
自作する場合は、作る時に大きめのビーズ状のものを通しておけば、後から追加しなくて済みます。
ウーピースリングを使いこなすために
ウーピースリングは、テントやタープ用のガイライン(ガイロープ)と同じくらいの太さでもハンモックに使える強度があり、長さ調節も簡単なので、たいへん便利に使えます。
しかしながら細すぎるために、木に直接設置すると、木の表層部を痛めてしまいます。
そこで、ハンモックや重量物に使用する場合は、木に巻いたストラップに登山用のカラビナなどで接続して使います。
完成品があります!
ここまで自作方法を紹介してきましたが、ウーピースリングの完成品も、いろいろなメーカーから入手できます。
それぞれ名称が異なりますが、例えば
- DDハンモック;ウーピースリング
- ENO;ウーピー サスペンション システム
が、完成品です。
さらに嬉しいことに、DDハンモックからは、ウーピースリング単体だけでなく、ストラップとカラビナの一式セットも入手できます。
特に、これからハンモックを使う予定の人には、嬉しいセットですね!