冬のキャンプに興味があるけど、寒さが...
そんな不安を少しでも払拭できるように、気温が氷点下になるかならないかまでの寒さにおける、冬のキャンプでの暖房や暖まり方について紹介してみます。
冬こそキャンプが楽しめる
真冬の12月から2月の間は、キャンプ場で見かけるテントの数は少なくなります。
そのような季節にこそキャンプに行きたいと思う人は少なくないようで、私がよく行くキャンプ場は、いつ行っても完全に一人という事はありません。
真冬のキャンプが楽しいのは、
- 焚火の嬉しさが増す
- 静か
- 周りに人がいない(迷惑になりにくい)
といった理由で、場所も広めに使えるので、煙や匂いが多めの料理をしたり、キャンプスタイルをいろいろ変えて試したりできるのも、冬だけの特典です。
冬キャンプのスタイル
自由を満喫できる冬のキャンプですが、他の季節と違って、充分な防寒対策の準備が必要になります。
キャンプスタイルによっても違ってきますが、テント内で電気や火が使えない場合を中心に、主な防寒や暖房方法を紹介いたします。
極上の暖房ストーブ付きキャンプ
最初に紹介したいのが、難燃性のテント内で使える薪ストーブです。
コットン生地などを使った難燃性のテントの側壁に煙突を耐熱貫通させて、中で薪ストーブを使うスタイルが、冬のテントキャンプでは暖かくて快適なだけでなく、雰囲気も盛り上げてくれます。
コンパクトで持ち運びしやすいストーブもあるので、車などの荷室に余裕がある移動手段であれば難なく持参できますね!
化繊テントでのキャンプ
ソロキャンプの場合は、軽量な化繊素材のテントを、キャンプ場に持ち込む人も多いと思います。
テント内で火器が使えないタイプのテントばかりですが、そのような場合での暖まり方を紹介いたします。
テントの外での暖のとりかた
まずは、暖かい服装を
言うまでもありませんが、暖かい服装がいちばん有効です。
焚火などでスポット的に温まる場所を作っておいても、いろいろな用事で一時的にその暖かい場所を離れると、急激に寒さを感じます。
そんな時にも保温性が高い服を着ておく事が大事です。
上着だけでなく、脚の防寒対策もお忘れなく! 部分的に体温を奪われても、体全体が冷やされます。
焚火や炭で暖まる
焚火や炭など、ある程度の時間は持続して燃える熱源があれば、手のひらや体の冷えた部分を熱源に向けて暖まることができます。
有るのと無いのとでは大違いなので、真冬のキャンプには熱源として暖まることができる装備を、できれば複数持っておきたいです。
焚火の場合は、空気の通りが良い焚火台を準備しておけば、地面が濡れていても火力が安定して持続しやすいので楽ですよ〜
コンパクトな暖房機器を使う
テントの外で調理や食事を楽しむ時に、足元からの寒さに震えることが、よくあります。
このような時には、屋外で使えるコンパクトヒーターを使って足元を暖めたくなります。
屋外なので、対流式のストーブではなく、電熱ストーブなどの遠赤外線で暖まりたいところですが、一般的なフリースペースのキャンプ場には交流電源がありません。
灯油ストーブや調理用バーナーを流用するタイプの暖房機器がありますが、灯油は専用で燃料が必要になり、また調理用バーナーに被せて使うタイプのものはごく近距離でしか暖まれません。
適度にコンパクトで、比較的に暖まりやすいものとして、CB缶(カセットコンロの燃料缶)やOD缶を使ったヒーターがあります。
非常時の暖房、および調理器具としても使える、すぐれ物ですね!
唯一の弱点としては、あまりに寒いとガス缶の内圧が下がってしまいパワーダウンもしくは火がつかないことになるので、使う前にガス缶をポケットに入れて、体温で温めておくなどの工夫が必要です。
座布団や銀マットを活用する
椅子に座る場合でも、グランドシートで地面に座る場合でも、冬はおしりの下から冷えてきます。
座布団などで熱が逃げないようにするのが有効ですが、おすすめはスポンジ層付きの銀マットです。
私は長さ180cmx幅60cm、厚さ8mmの丸めて持ち運べるものを使っています。
これを準備しておけば、就寝時に使えるだけでなく、テントの外でも椅子にひいて、お尻と背中の熱が逃げていくのを防止できます。
テント内での暖のとりかた
使用するテントが、その中での火器の使用を禁止しているものであれば、その注意書きに従いましょう!
もし火事がおきれば、自分だけの損害だけではすまない事にもなりますよね。
火事にならなくても、火を使う暖房器具を密閉できるテント内で使うと一酸化炭素中毒の恐れがあります。
窓や出入り口を少し開けておけばいいかな?と思うかもしれませんが、雨や露などでテントが濡れると、密閉状態になってしまうこともあるので、寒くてもテント内での火器の使用はやめておきます!
とはいえ、コンセントからの電力にも火力にも頼らずに、一晩中テント内を温めてくれる暖房器具は、市販品では見つけられません。
無いならば作ってみようかな!?ということで、テントの外で炭の火力から温水をつくり、テント内に温水を循環して、暖気を発生させる機器を作ってみました。
思いつきで作ってみた割には、良い感じに暖かくなりましたが、少し荷物が増えるのが弱点です。
なお、使用にあたっては、テント外にあるとはいえ、火の管理には気をつけています。
気温に対応した寝袋を使う
良心的な寝袋メーカーのものであれば、その寝袋の耐寒温度や通常使用できる気温が明記されています。
一般的に、同じ耐寒温度のものでは、保温層が化繊のものに比べて、ダウンの方がコンパクトかつ軽量になります。
また封筒型よりマミー型の方が、保温層の厚みを効率的に使えるので、暖かいといわれています。
マミー型でありながら、ストレッチする構造になっていて、封筒型のいいところも持ち合わせたものもあります。
寒さに対応した冬用寝袋を持っていても不安であれば、保険として厚手の毛布を準備しておきます。
冬用寝袋だけでは寒くて寝れない時には、毛布を併用すると暖かさがずいぶん違います。
地面と遮熱する
冬用の寝袋で寝る際に、上や横からの冷気は寝袋がしっかりと遮断していても、体と地面の間は寝袋がつぶれているため、保温できずに地面の冷気が伝わってきます。
テント内の床面に直接寝袋をひくのではなく、まず断熱の為に銀マットをひいて、その上に保温の為のエアーマット(インフレーティングマット)をひくと、下からの寒さがずいぶん緩和されます。
それでも寒ければ、安全な湯たんぽ やカイロ
就寝時に、寒くてどうしても暖房器具が欲しい場合や、私のように足の先だけはしっかりと暖かくしておきたい場合は、湯たんぽが便利です。
お湯を作る手間がありますが、自分好みの温度が作れるので、寝つく時は快適そのものです。
とくに冷え性の人は、一回使うと手放せなくなるかも?
お腹や背中、手足の先など、部分的に暖まりたい場合、ハクキンカイロや充電式カイロも効果的です。
最長で24時間持続するハクキンカイロは、炎を出す燃焼を伴わないので、火傷の可能性はあっても、火災の心配はありません。
再利用できるエコなカイロの性能は、一覧表で比較しながら別の記事で詳しく紹介しています。
記事内では、充電式カイロの連続使用実験の結果も紹介しています。
予想外に、長時間にわたり使い続けることができて驚きました!
最後に
とにかく備えあれば憂いなしです。
荷物に余裕があれば、重ね着できる服や毛布など、いざという時に使えるものを持参しておきます。
ネックウォーマーやライトダウンジャケットひとつでも、テント内外での寒さの感じ方が、大いに変わります。
また、いきなり極寒のキャンプ地に行くのではなく、少しづつ寒いキャンプを経験していき、徐々に冬用装備を足していくと、寒さに対して必要な装備が揃うので安心です。
静かなキャンプ場で、暖かくして寝た翌朝に、テントから出て冷たく澄んだ空気を深く吸い込むと、清々しい気持ちになります。
皆様も、暖かくして真冬のキャンプを楽しんでくださいね!