冬にキャンプする場合は、テント泊でも寒さへの備えと、場合によっては積雪への備えが必要ですよね!
ハンモックキャンプの場合、夏には涼しく寝られる反面、冬には背中から熱を奪われるので、テントよりも不利に思えます。
ところが、保温の仕組みを理解して、うまく準備と設置をすれば、テント泊よりも軽装備で、ハンモック内で暖かくすごすこともできます!
空中キャンプを一年中楽しむために、冬に暖かくハンモック泊する方法と、そのアイテムを紹介してみます。
- ハンモック泊の場所
- 暖かい服装
- タープ(フライ)
- ハンモックの下側を保温する
- エアーマット、インシュレーターマット
- ハンモックで使う寝袋
- 足先が冷える場合
- 冬でも快適なハンモック泊を、安全に楽しみましょう
ハンモック泊の場所
キャンプ場に到着したら、最初にするのが、ハンモックを設置する場所を決める事ですよね!
キャンプ場内では、極力風が遮られる場所を選んで、ハンモックを設置しましょう!
空気の流れがあると、ハンモック泊では特に下側から、すぐに熱を奪われます。
良い場所がなければ、タープなどで風除けをつくっておくと、同じ効果が期待できます。
同時に、まわりよりも少し高くなっている場所を選んで、冷気がたまりやすい窪んだ低地を避けます。
山中での野営の場合も同様に、風が少なくて冷気がたまらない場所を選びます。
昼間も滞在するなら、太陽の光が届く場所を選びたいですね!
暖かい服装
ハンモック泊に限らず、冬のキャンプではなるべく暖かい服装をしていると思います。
ハンモック泊の場合は、後ほど紹介する保温の技を使っても、頭部や顔だけは外部に露出することになります。
ニット帽やネックウォーマーで頭部や顔を暖かくしておけば、ハンモック泊中の外気への露出部が少なくなり、顔が寒くて寝られない!なんてことを防止できます。
タープ(フライ)
冬のハンモックキャンプでは、風が通らず暖かい空気層をハンモック周りにつくるために、大型のシェルターが欲しくなります。
海外では、大型ツェルトのような形をしたハンモック用のシェルターがよく使われています。
もちろんハンモック専用のシェルターでもいいのですが、テント泊でも使える大型のタープをうまく使えば、シェルターと同じスタイルで設置できます!
小雪が風で舞っているような天気でも対応できるようにするには、ハンモックをすっぽりと覆う大きさのタープを準備して、出入り口ドア付きのAフレーム型をつくってしまいましょう!
上の写真は、DDハンモック社の4m x 4mタープを使っていて、その中に蚊帳付きのヘネシーハンモックを設置しています。
DDタープは、多くのアンカーポイントがついているので、多様なキャンプスタイルに応用ができて便利です。
特に冬のハンモック泊では、暖かい空気層をハンモック周りに作ることもできるので、一度使うともう手放せません。
ハンモックの下側を保温する
ハンモックは全方位に熱を逃す構造なので、夏には涼しく使えます。
同じ理由で、冬にはハンモック内で体を保温するのが難しくなります。
寝袋や服装で熱が逃げないようにしていても、ハンモック内では、体の下側の保温層が体重で潰されているうえに、その外側は外気にさらされているので、保温効果がほぼ消滅してしまいます。
そこで、これから紹介するのが、逆に空中にいることを活かして、体重の重さがかかっていないハンモックの下側に、厚い保温層を作り、地上で寝るよりも暖かくする方法です。
蚊帳付きハンモックには、アンダーキルトやアンダーブランケット
DDハンモックやヘネシーハンモックのような蚊帳や天蓋付きのハンモックの場合は、アンダーキルトで、ハンモックの下に保温層を作ります。
使い方のコツですが、アンダーキルトやアンダーブランケットのショックコードは、やや弱めに設置します。
強めに設置すると、せっかくの保温層が潰れてしまい、暖かさの恩恵が少なくなってしまいます。
あまり弱すぎると、今度はハンモックとの間に風が通ってしまって、保温効果がなくなるので、ちょうどいい塩梅にしてみてくださいね!
オープン型ハンモックには、ハンモックをまるごと覆う専用寝袋
ENOのようなオープン型のハンモックの場合は、ハンモック専用の寝袋で、全方位に厚い保温層を作ることができます。
設置位置は、アンダーキルトと同じく、ハンモックの下側から被せるものですが、寝袋形状になっているので、そのまま体の上側まで、ハンモックごと体を包む事ができます。
しっかり全身を覆うハンモック専用寝袋なので、オーバーキルトや普通の寝袋は使わなくても、暖かく過ごせます。
装備が少なくなるので、海外のハンモック愛好家が、積雪地域でよく使う方法です。
ハンモックの下からくる冷気を、さらに遮断する
アンダーキルトなどを使っても寒さが心配な時は、荷物にならないアルミの防寒シート(サバイバルシート)も準備しておきます。
寝袋内やエアーマットの下などに入れますが、寒さを感じる部分に重点的に使うと、予想外に暖くなります。
裏面に薄手(数ミリ)のスポンジ層が貼り付けられているものが、コンパクトで比較的に耐久性があるので、おすすめです。
エアーマット、インシュレーターマット
アンダーキルトなどでハンモックの下側を保温していても、強めの風が吹くと、保温層に少し隙間ができてしまい、寒さを感じる事があります。
そのような時に、寒さで寝れない事態を避けるために、エアーマットやインシュレーターマットも、ハンモック内で併用したくなりますよね!
実際に試してみて困ってしまった経験がある方もみえるかと思いますが、ハンモック内でマットを敷くと、寝ているうちに体の位置が徐々に滑って、ずれてしまいがちなので、特に肩などマットがない場所に出やすい部位に寒さを感じることがあります。
夜中にマットがずれてしまい、寒さで目が覚めてしまった!というような場合は、寝袋の中にマットを入れると、体の一部がマットの外にでなくなります。
特にハンモック泊の場合は、あらかじめ寝袋の中に入れられるサイズのマットを準備しておくと快適です。
ハンモックで使う寝袋
タープなどで防風できていて、ハンモックの下側もアンダーキルトなどで保温できている場合、ハンモック内で使う寝袋は、テント泊と同じくらいの推奨温度のものがあれば、充分です。
封筒型よりもマミー型の方が、ハンモックの室内形状に合いやすいので、保温しやすくなります。
荷物の軽量化にこだわりたい場合は、アンダーキルトと併用するトップキルトを、ハンモック内で掛け布団のように使う方法もありますが、うまく設置できないと大変寒くなるので、冬のハンモック泊に慣れた上級者向けです。
寒いよりも暑さを感じるくらいの方が熟睡できるので、私はテント泊で使う冬用寝袋を、ハンモック泊にも使いまわしています。
DDハンモックの専用寝袋 DD JURA2
日本でも愛用者が多いDDハンモック社から、ハンモック専用の寝袋が登場しました。
寝袋に足を入れてからハンモック内に入ることを前提にしていて、保温のための形状補整機構が充実しているなど、ハンモック泊に嬉しい装備が施されています。
足先が冷える場合
最後に、一生懸命に保温しても、足先だけは寒さを感じる場合についてです。
私がそうなのですが、どれだけ保温しても寒い!という冷え性の方もみえますよね〜?
欧米人の中には靴を履いたままで寝るひともいますが、玄関で靴を脱ぐ習慣の日本人には気が引けます。
厚手の靴下を重ねるなどの対策もできますが、冷え切った足先には熱源が欲しいところですよね。
中で火を使えないハンモックでは、朝まで発熱するものとなると、カイロ類に頼ることになります。
カイロ類と言っても様々な種類があり、そのなかから自分のキャンプスタイルにあったものを選ぶために、持続時間などを一覧表で比較してみました。
私は充電式の電気カイロを使っていますが、熱量も持続時間も十分で、冬のキャンプでは多いに助けられています。
冬でも快適なハンモック泊を、安全に楽しみましょう
冬に快適なハンモック泊をする方法について紹介してきましたが、暴風雪などの天候状況によっては、ハンモックでは対応しきれないこともあります。
天候によってはハンモック泊をやめて撤収することも選択肢に入れた上で、暖かいハンモック装備で、冬の空中浮遊泊を、安全に楽しみたいですね!