静かな雰囲気を楽しむようなソロキャンプスタイルでは、リュックサックに全てのキャンプ道具を積み込んで、身軽に出かけたくなります。
そんなキャンプの時に似合うのが、タクティカル系のリュックですね!
このような、ウェビング(ストラップ)がたくさん縫いこまれているリュックサックは、ポーチ類が簡単に脱着できるので、その時々のキャンプ条件に合わせて、持っていくものをポーチごと付け替えできるのも嬉しい機能です。
見るからにタクティカル(戦術的)で機能的な、このリュックサック、遅ればせながら私も欲しくなってきたのですが、ふと「ウェビングがあれば、いつも使っているバッグ類も、簡単に変身させられるのでは?」と思いつきました。
周りにあるバッグを改めて確認してみると、同じくらいの幅のウェビングが、だいたい一か所は使われています。
これはカスタマイズして楽しめそう!だと思い、早速ウェビングに取り付けるアタッチメント類のセットを、入手してみました。
このアタッチメント類を活用し、普段使っているバッグにポーチや小物を追加して、個性的で機能的なソロキャンプ用のバッグに変身するかを試してみます!
MOLLE、モール、モーリーシステム?
ポーチをバッグに連結するアタッチメント類を入手するにあたり、そのシステムや規格について調べてみました。
1インチ幅のウェビングを使うMOLLEシステムは、アメリカで軍をはじめ警察や消防でも採用しているシステムです。
MOLLEは、Modular Lightweight Load-carrying Equipment(モジュラー ライトウェイト ロードキャリーイング イクイップメント)の省略名称です。
このMOLLEシステムを採用しているベストやベルト、バッグなどは、PALS(Pouch Attachment Ladder System;ポーチ アタッチメント ラダーシステム)と呼ばれる、
- ハシゴ状に配置されたウェビングがついているか、
- もしくはそのウェビングに取り付けられる構造
になっています。
PALSウェビングの規格は
- 幅1インチ(約2.5cm)で、
- 縦方向の間隔1インチでハシゴ状に配置し、
- 1.5インチ(約3.8cm)間隔でベースの生地に縫いこまれて
います。
少し説明が長くなってしまいましたが、まとめると、MOLLEシステムを使ったポーチ類などは、PALSに簡単に付け外しができる仕組みになっています。
ちなみに、日本ではMOLLEを「モール」と発音することが多いですが、本場アメリカでは「モーリー」に近い発音のようです。
MOLLEアタッチメント類の使い方
入手したアタッチメント類について、それぞれの使い方を写真で簡単に紹介いたします。
ウェビング グリムロック(Dリング)
普通のカラビナと、形も使い方も似ていますが、MOLLEシステム用のウェビンググリムロックは、頂上部のロックボタンを押してはずすと、外側に開きます。
開いた状態でのみ、ウェビングに取り付けられるようになっているので、閉じて使っている通常時には、意図せず紛失する可能性は低いですね!
逆に、装着していたものを取り外すときに、普通のカラビナの感覚で操作すると開きっぱなしになり、何かに引っかかりやすくなってしまいます。
かっこ良さと引き換えに、開けたら閉じる!をクセ付けしようと思います。
ウェビング クリップ(コネクティング バックル)
ウェビングやストラップを2本束ねて挟む、MOLLE用のクリップです。
上の写真では、ポーチに縫製されているPALSウェビングと、MOLLE規格のベルトを止めてみました。
ウェビングクリップがあれば、幅1インチ以下のウェビングがついているバッグ類に、MOLLE対応ポーチを取り付け可能です。
ウェブドミネーター
名前を初めて聞いた時は、インターネット上の凄そうなもの(人)を連想しましたが、「ウェブ」は「ウェビング」の省略形だとわかって、納得しました!
ウェブドミネーターには、ゴムコードと、それを引っかけられる溝がついていて、余分なストラップを束ねて保管できるようになっています。
せっかくのゴムコードなので、何か他の使い方がないかと思い、とりあえず、クルクルと丸めたタオルを留めてみました。
予想外に良い感じでタオルがついています!
キャンプでの使い方としては、野営地に到着して最初に広げることになるグランドシートを、丸めて留めておくと便利そうです。
キーリング(キーホルダー)
「タクティカル」という言葉が似合う雰囲気の、ベルト付きキーホルダーです。
ポーチのPALSウェビングに、キーリングべルトのマジックファスナーで付けてみました。
コレと決めたモノをつけるだけではなく、キャンプ中に使う細々としたグッズを、使わない時に一時的にぶらさげておくのにも便利そうです。
ポーチ類だけではなく、ベルトやベストに付けておいても便利そうですね。
そのための、MOLLEシステムのベストなんてものもあるようです!
回転Dリング
ウェビング上の好きな位置につけられる、Dリングです。
Dリングの向き(角度)は、45度ごとに調整できるので、ナナメ方向にも取り付けできます。
このアタッチメントだけは、ベースを90度回転させる形で、1インチよりも細い幅のウェビングにも対応できるようになっています。
ベルトループ
最後に、いろいろと使えそうな、マジックファスナー付きのベルトループです。
PALSウェビングがついているポーチ類の結合に使う他にも、いろいろな物をぶら下げる時のループとしても使えます。
キャンプでは数本持っておくと、何かと便利なアタッチメントです。
いつものバッグを変身させます!
それでは実際に、普段使っているバッグ類をカスタマイズしてみます。
ノースフェイスのBCフューズボックス2に、こっそりDリングをつける
手始めに、家族が使っているノースフェイスのリュック(BC Fuse Box2)に、持ち主にはナイショでDリングを付けてみました。
あまりのシンデレラフィットに、毎日使っている持ち主には、まだ気づかれていません!
ちなみに、このリュックのストラップ部はデイジーチェーンとして設定されており、ウェビングの幅はPALS規格とほぼ同じですが、リュック本体への縫い目は斜めになっています。
通勤用のボディーバッグを、タクティカル風にしてみたら?
ブロック遊びのようにに組み立てられるMOLLEシステムが楽しすぎるので、勢いで、通勤で使っているNEOPROのボディーバッグのイメージチェンジを狙います。
バッグ背面のウェビングと、肩掛け用ストラップのそれぞれに、MOLLEポーチを装着してみました。
ブラックで色を統一しているのが幸いして、アウトドア用途化!という本来の目的を忘れて、このまま通勤で使ってもいいかも?と思わせる一体感です。
ウェブドミネーターを2か所つけたら、折り畳み傘の持ち運びも便利になりそうです。
ボディーバッグ本体を背中側にして肩掛けした時に、お腹側のちょうどいい位置にくるMOLLEポーチも使いやすく、正背面ともにバッグになっているボディーバッグが普及しないのが不思議なくらいです。
ハイキングやデイキャンプ程度であれば、このボディーバッグが活躍してくれそうです。
リュックサックを、キャンプが似合うタクティカル風にします!
最後に、大本命のリュックサックを、イメージチェンジさせてみます。
バイク用品ブランド「FOX」のリュックで、少し古いものですが、気に入って今でも使い続けています。
もとから容量はそこそこあるリュックなので、背面ではなく前面の肩ストラップにポーチを追加してみます。
既に写真で何度も登場しているMOLLEポーチは、このために入手しました!
キャンプで使うにしては少しオシャレ感がある、透かし模様の生地を使ったリュックですが、MOLLE ポーチを付けたことで、タクティカルな雰囲気に一変します!
MOLLEシステムに対応したポーチは、この写真の2種類の他にも、スマホホルダーやドリンクボトルホルダー、サングラスケースなど様々な種類があり、キャンプスタイルや持っていくものに合わせて選択できます。
ダッフルバッグ形状も、キャンプには便利!
MOLLEシステムで自由に組み合わせられる楽しさが病みつきになり、さらにキャンプに似合う、自分だけの荷物入れを作りたくなり、他のポーチやアタッチメント類も物色しはじめました。
どうせなら便利に活用したいので、少し長尺のキャンプ用品に対応できるものにしたい!と思います。
トライポッドやランタンスタンドで使うような、太めのポール類をキャンプに持っていく場合がありますが、長さがあるものが多いと持ち運びが大変だったりしますよね。
そこで、ポール類を余裕を持って入れられる長さの、MOLLEシステム対応のライフルケースを入手してみました。
ポールの他にも、軽量テントやハンモックなどを同時に入れられる容積のものにしたので、このバッグだけでソロキャンプに行けます。
大開口で開けられるようなジッパー配置になっているので、キャンプ地での設営や撤収作業も楽ですね。
そして最大の便利ポイントですが、荷物が収まりきらなかったり長さが足りないといった時に、ポール類はウェブドミネーターでバッグの外側にも取り付けることができます。
意外にもキャンプ道具がちょうどよく収まるMOLLE対応ライフルケースですが、さっそくポーチやアタッチメント類でカスタマイズして、上の写真の状態で楽しく便利に使っています!