ないものは自作しちゃえぃ!ということで、車用のデジタルコンパスを作りました~
正確で見やすいコンパスが欲しい!
私の車にはナビ一体ヘッドユニットがついているので、ナビ画面に切り替えれば自車の進行方向が表示されます。
しかし、運転中に一瞬しか画面を見られない時に、ナビ画面の方位磁針からわかるのは、例えば「なんとなく北の方」といった感じです。
そこで、「南南西」など、360度の16分割までで、パッと見てわかるコンパスを車内に追加したくなりました。
磁場を利用したコンパス
最初に思いついたのは、オーソドックスな、丸いカプセルの中でくるくる回る磁石をつかったコンパスです。
10年以上前にバイクのウインドスクリーンにつけていたことがあり、そこそこ正確に方向を指し示していました。
車でも使えるだろうと思い、さっそく入手して車内で正確に方向を示す場所を探しましたが、良い位置が見つかりません。
鉄の塊であり電子機器を多用している車の中では、地球の磁場を利用することは難しいようです。
船用の調整機能付きコンパスも考えましたが、磁場を乱す車内では調整しても無駄な気がしたので、磁場検知式のものを使うことは早々にあきらめました。
磁場検知方式ではないコンパス
磁場検知方式以外のコンパスといっても、手法をなかなか思いつきませんでしたが、「そもそもカーナビは、どのように方位がわかるのか?」を調べた結果、GPSモジュールを使えば進行方向を検知可能だということがわかってきました。
市販されている完成品では、GPSを使ってヘッドアップディスプレイ(HUD)に各種情報を映し出すタイプのものがあります。
しかし、「北東」など8分割表示までしかしないものが多く、またHUD方式も私はあまり嬉しくありません。
なんとかGPSを使ったディスプレイを自作できないか、さらに調べてみました。
GPS情報ディスプレイの自作に挑戦
ネットで調べてみると、Arduinoというマイコンを使用した、自作GPSロガーの紹介記事が多いことがわかりました。
緯度経度を表示もしくは記録するものの制作記事が多いですが、GPSアンテナモジュールからは、進行方向のほかにも時刻、速度、進行方向や高度の情報も得られるようです。
これは使える!と思い、Arduinoの勉強を始めました。
車で使えるコンパスの自作に成功
いきなりですが、イメージをお伝えしたいので、完成写真を紹介します。
Arduinoを使った初めての工作でしたが、まったくの初心者でも楽しみながらつくることができました。
電源ON時
まずは車のアクセサリー電源がONになったときのウェルカム画面です。
次に走り出す前の画面です。方位(進行方向)は走り出さないと計算できないので、「待機中」となっています。
- 左上;時刻
- 右上;高度
- 左下;受信している衛星の数(停止中だけ表示)
- 右下;「待機中」(電源ON後で車が動き出すまでの間のみ表示)
走行中
走行中の画面です。と言いつつ、走行中に写真は撮れないので、製作途中に撮った写真です。
- 左上;時刻
- 右上;高度
- 左下;速度(走行中のみ表示)
- 右下;方位
停止時
一度でも車が動けば、その後は停止時でも直前の進行方向を方位として表示しつづけます。
感想~はじめてのArduino
今回作ったものは、車の天井コンソールに埋め込みました。
隣で「5.04」と赤く光っているのは、Arduino回路用に降圧した電源の電圧計です。
Arduinoを使うと、今まで手が出せなかった電子工作が簡単にできます。
温度センサーから人感センサーまで様々なセンサーモジュールも簡単に安く入手できるので、電子工作の幅が大いに広がります。
今回自作した回路やスケッチ(プログラム)は別の記事で紹介しています。
solocamptouring.hatenablog.com