キャンプで使うハンモック
春から秋のキャンプ場でよく見かけるハンモック。昼寝用から蚊帳のついたテントのようなものまで、どれも気持ちよさそうです。
実際に使ってみると、ゆりかご感と、体の下を通る風の気持ち良さは、体の力が抜けていくような感覚で、ゆっくりと昼寝したくなります。
上部が解放か蚊帳になっているものが多く、夜に横になっていて、流れ星を見つけると最高の気分です。
一度使うと病みつきになるハンモックですが、設置調整に経験が必要になるので、慣れてコツがつかめるまでは、適度な木の間隔、高さ、角度など、何度も調整しながら設置することになります。
ハンモックスタンドを持参して、場所を問わずに簡単に調整して楽しんでいるキャンパーもたまに見かけますが、スタンドの持ち運びが大変です。ほとんどの場合はちょうどいい間隔と太さの2本の木を探して、その間に設置することになります。
そのような2本の木の間にハンモックやタープを設置する場合について、コツや便利なものを紹介します。
木の間隔
ハンモックの種類によって違いますが、一人用のものだと木の間隔は3~6mmくらいです。最初の一回目は試行錯誤になりますが、うまく設置できた時の、木から木の歩数を覚えておくと、次回からは使用する木を簡単に決めることができます。
たとえば、私が記事トップの写真のハンモックを設置する場合は8~10歩の間隔の木を探すようにしています。
木へのつなぎ方
最初に、その場所と木がハンモック使用可能かどうかを管理人さんに確認しておきます。天然記念物はもちろん、観賞用で管理している木などは、傷めない使い方でも利用は控えます。
そのうえで、木を傷めないような設置方法を考えます。おすすめはポリエステル系の丈夫なストラップです。
ナイロン系のストラップは、体重で予想外に伸びるので、朝になったら地表に降りているようなことを防止するために、あらかじめ高めに設置しておくなどの対策をしておきたいです。
ロープを使ってタオルで木を保護しているのをよく見かけますが、ストラップのほうが便利で、確実に力が分散されます。
ストラップの角度
ストラップの角度ですが、水平からの角度で30度くらいが、ハンモックに寝そべった際に、体が水平の状態に近づきやすいです。
ちなみに写真のようなハンモックの場合、ハンモックの中でナナメに寝そべると、体が「く」の字になりにくいような設計になっています。
高さ
地面からの高さですが、ハンモックに腰かけたときに足が着地する高さより低くないと、ハンモックに入り込むのが大変です。
かといって低すぎると、ハンモックとストラップの伸びや結び目の緩さが原因で、だんだん落ちてきて、地面と接触することもあります。
写真のハンモックで5~6mm間隔の木を使う場合は、2mmあたりの高さで木にストラップを巻くと、水平から30度くらいのストラップ角度で地面からの高さがちょうどよくなります。
ストラップの調節方法
ちょうどいいストラップ角度をつくるためには、一度設置したのちに、ハンモックに体重をかけて、ストラップや結び目の遊びをとり、もういちど調節をする必要があります。
この時に、結び目をほどいて調節しなおすと、けっこう時間がかかってしまいます。
そこでおすすめなのが、デイジーチェーン型のハンモック用ストラップです。
ストラップに輪がいくつか設定してあるもので、まず最初に設置したのち、体重をかけてみて緩んだ長さ分を、使用する輪を変えることで調節することができます。
この時に登山用のカラビナを適切に使う事で、結び目をほどく手間がなくなり、楽に調節できます。
カラビナを使用する際の大事なポイントは、登山用の体重を支えられるものを使いつつ、加重がカラビナの横方向には加わらない使い方をすることです。
テントの時でもストラップは便利
ストラップを1セット持っておくことで、タープを設置する場合も、木を傷めずに活用できます。
雨上がりなど、地面が柔らかくてペグでタープを支えられない場合でも、周囲にしっかりとした木があれば、ストラップで木にアンカーポイントを作れます。
またデイジーチェーン型の場合、モノをぶら下げて使うこともできるので、洗い物を乾かしたりするのにも便利です。
デイジーチェーン型ストラップを使って、ハンモックの設置を簡単にする方法については、他の記事でもっと詳しく紹介しています。